2013年3月 静岡の旅【1日目】

※この記事は2013年3月に実施したものを記録したものです。本文中の内容や写真等に含まれる情報は当時のものであり,現在とは異なる場合がありますのでご了承ください。

 

今度の記事は,静岡に行った時の旅行記です。ちょうど5年前の同じ日だったんですね。今回も鉄道の乗りつぶしが目的のひとつではありますが,伊豆急線や飯田線は以前乗っています(下記リンク参照)。

鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷの旅2010 1日目(前半) - じゃおずにできた

鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷの旅2010 2日目 - じゃおずにできた

ということで,まだ乗っていないケーブルカーや大井川鉄道など,自然も満喫できる路線がメインになります。

 

また,JR線の移動は例によって18きっぷのお世話になりました。この旅行で2回分を使って,残りの2回は 2013年4月 東北 の時に,最後の1回は新潟への帰省に使いました。

実は,静岡県内のJR線はすでに完乗しているので,新規乗車区間はありません。18きっぷで乗るJR線は,各地の私鉄に乗るための移動にすぎません。乗り鉄根性から言うともったいない気もするのですが,私鉄だけに的を絞った今回の行程はずいぶんとラクです。普段通過ばかりしている静岡県ですが,今回はいろいろなスポットをゆっくりと探訪することができました。

 

2013年3月9日(土) 1日目/2日

境界線フェチ,山の頂上で境界線を跨ぐ

横浜駅を朝7時半に出発です。これまでは,朝イチで乗りつぶしを始められるように夜中の移動が多かったですが,目的地がお隣の県なので,スタートもゆっくりです。東海道線で熱海まで向かいます。

熱海からは,鉄道ではなくバスに乗って,山へ向かいます。十国峠というところにケーブルカーがあるので,それに乗ります。

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乗り場のレストハウスは,登山客の休憩所であるほか,箱根方面へのドライブウェイの中間地点でもあるので,車も人もたくさんいました。

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ケーブルカーの運賃は往復で420円でしたが,現在では720円になっているようです(ケーブルカーのサイトで650円のクーポンをダウンロードできます 箱根 十国峠ケーブルカー)。

2015年に値上げしたんですね。

十国峠ケーブルカー、運賃値上げを申請 | レスポンス(Response.jp)

 

さて,3分ほどで頂上に到着しました。尾根の部分なので,見晴らしは最高です。

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実はこのスポット,個人的にも熱狂できる要素を持っています。山の頂上,ということでお察しの方もいるかもしれませんが,ちょうどこの峠が熱海市函南(かんなみ)町の境界になっているんですね。

境界標もちゃんと設置されています。というか本来は二等三角点なのですが,標の前と後ろで2つの自治体名が刻まれています。

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景色がよくて非常にすがすがしい気分になったので,展望台で販売していたソフトクリームなんて食べちゃいました。朝食も早かったのでちょうどおなかのすく時間です。

30分ほどの滞在でしたが,十分リフレッシュできました。一緒に来た他の人はみんな登山道へ進んで行きました。

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頂上側から見ると,勾配がいっそう急に感じられます。斜長が300メートルほどで,標高差が約100メートルだそうです。

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麓のレストハウスはお土産が充実していました。

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静岡生まれ,新潟育ちの2人組

熱海に戻った後は,清水まで行きます。清水~静岡間は,静岡鉄道という私鉄も走っているので,今回はこちらに乗車します。

JR清水駅から静鉄新清水駅までは,少し歩きます。周辺はいかにも海沿いという感じがします。雰囲気が直江津に似ている気がしました。

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写真の写りがよくないですがご容赦ください。当時はまだガラケーでした。あとこの日はかなり天気が良くて,日差しも強かったです。

この静鉄に乗ったのは,乗りつぶしの他にもうひとつ目的があります。終点の新静岡まで行かずに,途中の狐ヶ崎駅で降りました。駅名は狐ヶ崎ですが,所在地はというと……,ちょっと歩くと電信柱に書かれた住居表示が見えてきました。

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知る人ぞ知る,新潟発の兄弟デュオ,平川地一丁目の由来となった町名です。今でこそ解散していますが,2003~08年にメジャーで活動していたので,覚えている方もいると思います。地元なので自分はずいぶん初期のころから知っているのですが,知名度としてはどれほどなのでしょうか。

ちなみに,平川地は彼らが新潟に越してくる前に住んでいた場所だそうです。なお,グループ名は「ひらかわち」ですが,地名は「ひらかわ"じ"」です。あと一丁目は存在せず,彼らが住んでいたのは住居表示の1番地だと思われます(上写真参照)。

何かがあるわけではないですが,一度訪れてみたい場所なので寄ってみました。

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終点の新静岡駅もJRの静岡駅とは少し離れていて,歩いて連絡することになります。でも静岡県の中心地ということもあって,都会の駅ビルどうしを渡り歩く感じです。

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再び東海道線で浜松へ向かいます。今日の最終目的地は浜松なのですが,その前にもう2本私鉄を乗りつぶす計画です。それにもかかわらずいったん浜松に寄ったのには,これまた鉄道以外の別の目的があります。

浜松といえば餃子,だけでなくて,バイクのホンダとか,ピアノのヤマハの本拠地でもあります。目的は後者の方で,駅前には楽器博物館があるんですね。1日のうちに自分の趣味に2つも浸れるなんて,贅沢もひとしおです。

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開館時間が17時まででしたが,1時間ちょっとでも十分に楽しめました。もちろん時間が許せば1日中いたかったです。オーケストラの定番楽器だけでなく,世界各地の民族楽器も数多く展示されています。ピアノにいたっては,初期のチェンバロから改良の歴史を追えるようになっています。館内は博物館にしては珍しく撮影可能なのですが,残念ながら写真を残していませんでした。自分にとっては生で見られる価値が大きかったようです。

入館料は当時400円でしたが,2016年4月から800円に上がったそうです。それでもまた訪れる価値はありますね。

浜松市楽器博物館

 

境界線フェチ,平地で境界線を再び跨ぐ

楽器博物館に閉館ギリギリまでいたあとは,浜松から乗りつぶし再開です。次は,静岡県の西端,新所原駅まで行きます。

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新所原駅からは天竜浜名湖鉄道が出ています。もちろんこれに乗るわけですが,乗り換え待ちの間にちょっと寄り道します。「西端」といったらここも例のスポットですね。

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今度は県の境界です。愛知県豊橋市と,静岡県湖西市の境界が,この駅の近くを走っています。しかも,川の中とか山の上ではなく住宅の間というおいしいスポットです。

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境界を示す看板が離れて建っているのと,目印になるようなサインがないのですが,地図を見る限りおそらく上の写真の路肩が境界だろうと思われます。道の両側で車のナンバーも違っています。

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あと,交通標識もひとつの目印になります。よく境界線で舗装が変わっていたりしますが,このように制限速度や通行区分が変わっていたりするのも自治体が違うということを示唆しています。この場所は県自体が異なるのでなおさらですね。

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駅に戻ってきたころには,もう日が暮れていました。景色は楽しめませんが,浜名湖のほとりをぐるっと回っていきたいと思います。

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終着地は掛川です。ここからJR東海道線で浜松まで戻ります。

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浜松市内(大合併したので本当に全線市内です)には遠州鉄道線が走っているので,最後に乗りつぶします。その前に松屋で夕飯。餃子は食べません。宇都宮だったら餃子屋に行きます。個人的な嗜好ですみません。

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浜松駅に戻って,最後の乗りつぶしです。終点は西鹿島駅で,さきほど乗った天竜浜名湖線の途中駅でもあります。この遠州鉄道線と,天竜浜名湖線の東西どちらか半分の区間を自由に乗車できるフリーきっぷがあるようですが,乗りつぶしには不向きですね。

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そのまま引き返して,上島駅で降ります。近くの国道沿いにネットカフェがあるので今日はそこで宿泊です。

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今日は熱海から新所原まで,静岡の端から端までを横断した行程でした。明日は静岡県の真ん中で,どちらかというと縦に移動します。

 

【記録】

<行程>(JR線は18きっぷ利用)

横浜738---(JR東海道本線)---902熱海918---(伊豆箱根バス・箱根関所跡行 620円)---956十国峠登り口1000---(十国峠ケーブル 往復420円)---1003十国峠1035---(十国峠ケーブル)---1038十国峠登り口1105---(伊豆箱根バス 620円)---1140熱海1147---(JR東海道本線・沼津行)---1202三島1208---(JR東海道本線・島田行)---1302清水(徒歩)新清水1314---(静岡鉄道・新静岡行 130円)---1319狐ヶ崎1345---(静岡鉄道 250円)---1401新静岡(徒歩)静岡1422---(JR東海道本線)---1533浜松1723---(JR東海道本線豊橋行)---1747新所原1831---(天竜浜名湖鉄道 1280円)---2043掛川---(JR東海道本線)---浜松/新浜松---(遠州鉄道線 460円)---西鹿島---(遠州鉄道線・新浜松行)---上島

 

<新規乗車区間

伊豆箱根鉄道 十国鋼索線 十国登り口~十国峠 0.3 キロ〔完乗〕

静岡鉄道 静岡清水線 新清水~新静岡 11.0 キロ〔完乗〕

天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 新所原掛川 67.7 キロ〔完乗〕

遠州鉄道線 新浜松~西鹿島 17.8 キロ〔完乗〕

合計 96.8 キロ