2010-06-16から1日間の記事一覧

マクローリン展開を用いたバーゼル問題の解法に関するメモ(その2)

前回の続きです。前回はの級数展開を求めました。 さて,バーゼル問題というのはイタリアの数学者Pietro Mengoli(1626〜1686)によって1644年に提起された問題です。「平方数の逆数を足し合わせていくといくらになるか」という問いです。すなわち次の無限級数…

マクローリン展開を用いたバーゼル問題の解法に関するメモ(その1)

まず,をマクローリン展開する。 の導関数はいずれものとき1になるから, (剰余項は0に収束するおなじみの形) が自然数のとき,この式は二項定理の展開式そのものである。が自然数でないときは無限級数となり,二項定理における指数を実数(実は複素数でも…

行列に関するメモ

ケーリー・ハミルトンの定理を用いた三角行列の乗の求め方 次の三角行列で対角成分がすべて等しいもの(とする)は固有値をただ1つだけもつ。すなわち,を満たすは重解となり,1つに決まる(行列式の値は対角成分となる)。このとき行列は重複度だけの個数の…